母が亡くなったり、地震が起こったり、人間がいくら頑張っても天地自然の万法に勝てないことを思い知らされます。

幼い頃、大好きだった祖父が亡くなり嘆き悲しんでいたら、「人は亡くなるととお星さまになって、空からみんなを見守っているんだよ」と言われたことを思い出します。
48年も生きてくると、友が亡くなったり、大切な家族がなくなったりする度に、夜空を見上げることが多くなった気がします。

夜空を見上げて、「同じように今空を眺めている人がいるのかな〜」なんて考えるのも素敵ですね。
孤独感や虚無感で力を失ってしまったとき、夜空を見上げることでそういう想いが何かしらのものを授けてくれます。


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夜空に輝く星座シリーズとして『19 polaris』発売致します。

蔵からでて見上げると、真上に7つの星でつくる柄杓の形が目に留まります。『北斗七星』です。
北斗七星とは星座ではありません。北斗七星は「おおぐま座」の一部で、大きなクマのお尻からしっぽの部分にかけての星の並びです。北斗七星の柄杓(ひしゃく)の水をくむコップの先の星から1つずつ「お・お・ぐ・ま・の・しっ・ぽ」と指をさしながら唱えてあげると、とてもわかりやすいです。

 実は「しっ」の星は、二重星で、よく見てみると肉眼でも小さな星がくっついている様子がわかります。

一説によると、アラビアではこの星で兵士の視力検査をしていたとか。


北斗七星の「お・お」の星の間隔を、2番目の「お」から1番目の「お」に向かう方向に長さを5倍のばしていくと、星が1つ見つかります。それが北極星 polarisです。北極星は3重連星で、翡翠( ひすい)の勾玉の色のように薄緑色に輝いています。

 北極星のあたりをよく見てみると、北斗七星を小さくしたような星の並びが見つかります。北斗七星が「おおぐま座」でしたので、北極星のところにある星座は「こぐま座」です。

 


どちらの星座の絵も普通のクマよりもしっぽが長い、変わった姿をしているのが特徴的です。


この『おおぐま座』と『こぐま座』にはクマに変えられた親子のギリシャ神話が残されています。

ギリシャ神話の星座は、羊飼いが夜に羊の番をしながら星空を見上げて、色々思いを馳せて生まれた物語が始まり。

おおぐま座とこぐま座は、美しい母親カリストとその息子アルカスがクマにされた姿とされています。
そしてこの親子の物語にも、ギリシャ神話に何度も登場する、浮気者のゼウスが出てきます。

 アルカディア王リカオンの娘でカリストという美しくて狩り好きなニンフ(森や泉の精)がいました。

ある日、ゼウスの愛をうけてカリストはアルカスという男の子を産んだのです。

 そのことがゼウスの妻・ヘラに知られてしまったから大変。

カリストはヘラによって呪いをかけられ、クマの姿に変えられてしまい、森の奥へと追いやられました。

 月日が流れ、アルカスは美しい母親とよく似た立派な狩人へと成長していました。ある日のこと、アルカスは森の奥で一匹の大きなクマと遭遇しました。

 「なんと見事なクマだろう……」アルカスは美しい獲物を見つけて心を弾ませましたが、そのクマこそが自分の母親・カリストだったのです。カリストも自分の子の成長した姿に、思わず喜び、抱きしめようとしました。しかし、アルカスは大きなクマが突然自分を襲ってきたと思い、自分の母親だとは知らず弓矢を構えたのです。その様子を見ていた大神ゼウスが、「子どもに母親を殺させるわけにはいかない」と哀れに思い、アルカスも子グマに変えて2人一緒に星座にしました。

 あまりにも慌てていたゼウスは、星座にするときにクマのしっぽを勢いよくふりまわして投げたとか。だから、しっぽが長くなってしまったといわれています。

 しかし、2人を星座にしたことが気に入らないヘラは、親子をほかの星座のように1日1回海の下に沈んでひと休みすることを許さず、永遠に北の空をめぐり続ける運命にしてしまいました。

 休みのない辛い運命と感じるか、それとも一緒になれた幸せな運命と感じるか……。

夜空を見上げて2人の姿に思いを馳せてみてください。

 

街中でおおぐま座の星を全部結ぶのは難しいと思うので、北斗七星を見つけたら、おおぐま座の姿を思い浮かべて、そのクマのしっぽで視力検査にも挑戦してみてください。




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どこで購入できますか?

  • でかでかまん
  • 2018/05/16 7:35 AM

http://www.misuzunishiki.co.jp/store.html

参考にして下さい。

  • 山田
  • 2018/05/17 7:27 AM









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