今日は、酒蔵のアナコンダ!?と格闘です。

蒸米輸送 エアシューター シューターホース

これは、大型仕込みの際、蒸したお米を
冷やしてタンクまで空気で輸送する為の
ホースで、エアシューターホースと呼ばれ
るものです。
うちでは地元向け普通酒を仕込む時しか
使用しないのですが、中と外を洗浄します。

相当長いのと適度な硬さとしなやかさを合わせ
もっているのでなかなか人間の思い通りに
操作できない厄介なものなのです。

蒸米輸送 エアシューター シューターホース

洗った後、3人ががりで仕込み部屋にいれ
ました。蔵人S君がアナコンダの頭を持って
入ったのですが暴れて振られている図です。

無事、巻き付かれることもなく、巣に戻すこと
が出来ました!!(笑)

たびたびこのblogにも登場した瀬戸内寂聴似
の事務員Kさんに、本日退職して頂くことになり
ました。2年ちょっとでしたが、蔵の改築時には
ゴミの分別作業してもらい、新しくなった売店兼
事務所においては整理整頓をして頂き、また、
ファイリングや簿記も分かりやすいように仕訳
してくれて本当に感謝すべき事務員さんでした。
彼女とお話がしたく当店を訪れて下さるファンの
おかげで、売店の売り上げUPにもなったのです
けれどねぇ・・・
人を雇用する難しさ!?を勉強させて頂きました。

とはいえ、今まで簿記なんてものは携わったこと
はないですし、経理全てを彼女に任せていたので
「これは困ったぞ!」と思っているわけですが、
心優しい事務員さんは、必要なことは細かく書いて
おいてくれて、それを頼りに過去の帳面等見ながら
見よう見まねでやることに・・・

仕込みがおろそかにならないようにがんばりま〜す!!


年甲斐もなく蔵人S君の真似をして半袖Tシャツで蔵掃除をしていたら、
風邪をひき数日間寝ていたためblog更新できませんでした・・・
今日から復帰です!


蔵掃除 天井 蔵人Y君

今日は「洗い場」兼「蒸かし場」の掃除です。
高い天井は身軽な!?蔵人Y君が鉄骨に登って
拭き上げていきます。
中国雑伎団でも活躍できるでしょう!!(笑)

蔵掃除 洗い場 蒸かし場

天井、壁など諸々拭き上げたり洗ったり、
最後に床をブラシでこすり終了です。

ジャケット巻き タンク

品温管理を行うため、冷水が入るジャケットと
呼ばれるものをタンクに巻き付けます。
この黒いジャケットはゴム製で相当重く数人がかりで
巻き付けなければなりません。

ジャケット巻き タンク 持ち上げる

力持ちで身軽な蔵人Y君が肩に担ぎ階段を上って
足場まで運びあげ、蔵人S君に渡します。

ジャケット巻き タンク 巻く

狭い足場の上で、重たいジャケットをタンクに巻き
付けていきます。

ジャケット巻き タンク ベルト締め

素早くバンドで締め付けないと、ジャケットの重さ
でせっかく巻き付けたジャケットが目標位置から
下がってしまうので力持ち蔵人Y君が手で押さえ
ている間に、蔵人S君が渾身の力でバンドを締め
付けていきます。

今期使用するタンク全てに巻き付け終了です!!

明日は、アナコンダと格闘です!!(笑)







掃除をもくもくとこなしていきます。

今日は、米洗い場の掃除と木蓋の洗いと
ヤブタ布洗いと冷却水ホースの洗い。

新調したヤブタ布はホックがついているのですが
これが固くて握力の衰えが激しい私には苦手なモノ・・・

「できない〜」と泣き言を言っても助けてくれる人はいません。

それでも、どうにかこうにか本日やるべきことは終わりました!!


朝9:00頃から、籾摺りを行って頂いたJAのライスセンターで
農産物検査が始まりました。

農産物検査 差し棒

画面中央の銀色に見えている棒は「差し棒」といって、
積み上げられた米袋を無作為に差しては米を抜き取って
いきます。

農産物検査 検査シール

当然穴があいたままでは困るので「検査済みシール」を
貼って穴をふさぎます。

農産物検査 水分 水分計

抜き取られた米は写真にある水分測定器に入れて、水分を測ります。
3回測定し、平均値をだして記します。

農産物検査 充実度 

その後黒い検査皿に入れて、充実度、心白を見て等級を
決めていきます。

今年は天候はあまり良くなったのですが、心白の発生も良く
充実度も良かったのですが、数日早く刈りすぎてしまったようで
青米が若干多いため1等に近い2等となりました。

今年も良い酒米に恵まれてほっと一安心といったところです。



県内の蔵元さんのblogでは「仕込みが始まりました!」と
書かれているところもチラホラでてきましたね。

当蔵では、まだまだ仕込み前の蔵掃除中。
明日は、先週酒米の籾摺りが終わり農産物検査(等級検査)
が早朝から行われます。
籾摺り状態を見る限り、なかなかの出来ではないでしょうかねぇ。
特定名称酒としてこの酒米を使用するには、明日の検査で3等以上
のものでないと使用できないのです。
数年後には「米トレーサビリティー」で、米の原産地の記帳が義務づけ
られるようですが、当社では既に8年前から記帳しております(笑)。

トレーサビリティーとは、英語のtrace(追跡する)+ablity(〜できること
をあわせた言葉。
ある食べ物が、誰によってどのように作られ、どのように加工され
どのように食べる人の手元まで運ばれたのか、その過程がさかのぼって調べら
れるという意味です。

最近はなんでも英語ばかり(マニフェストとか)で、普通に追跡可能?
みたいな日本語でいいんじゃないかと思いますが・・・

地産地消とは、地域(地元、地場)で生産された物を、その地域で消費すること。
これにより、消費者と生産者との「顔が見える」関係が築きやすくなるわけです。

どちらも食の安全への貢献が期待されています。
トレーサビリティは、生産地が遠くても追跡できる、という考えですね。
地産地消ならトレーサビリティが容易になるわけです。

8年前から酒米を地元で栽培していますが、瓶に詰め上がるまでの課程において
当社の日本酒製造に関わる全ての方の顔が見える日本酒にしたいと始めたんです。

今なら、「トレーサビリティを重視した日本酒です」なんてスマートに格好良く言えたの
に。まっ、慣れない言葉を使うと噛んでしまうのでやめておきましょう!!(笑)


『忘己利他(もうこりた)』とは、
自らの損得を考えず、他人の利することを率先するということ。

人間同士がうまくやってゆくための秘訣は相手を尊敬し、
相手を第一に考えることなんだといつの間にかそう思うようになりました。
でも実際のところそれが一番難しい。
自分がかわいいからどうしても、自分を第一に考え、
「自分が得をしよう」、「 自分が楽をしよう」という気持ちが先に立つ。
これも人間に生まれた以上しかたないことなのかもしれませんが・・・。

でもよく考えてみると、自分一人がうれしいというのは、そこで満足して
おしまいになるけれど、相手が喜ぶのを見てこちらがうれしくなるという
のは大人のちょっとした喜びに感じます。

根本のところで『忘己利他』の心があるか、ないか。
そのことが、その人の品格を決めるような気がします。

忘己利他は、他に利益を与えるからといって、自分は不利益をかぶり、
不幸になるということではなく、他を幸せにすることで、自分も幸せになる
ということなんでしょうね。

「もうこりた」とキーボードで打ったら「もう懲りた」と変換されました(笑)。
なるほど、『忘己利他』は『もう懲りた』に通じるかもしれないと、苦笑いでした。


 麹室 殺菌 蔵人S君

蔵掃除の続きです。
朝一番の仕事は、麹室の殺菌です。
ホルマリンくん蒸して殺菌するのですが、
殺菌力が凄すぎるので人間にも害があるのです・・・
刺激臭が粘膜という粘膜に悲鳴をあげさせ、目はあけて
もいられず、呼吸をすれば喉に刺激が!!
極力刺激を低減するため、ゴーグルと防毒マスクを着用して
麹室へ入り、バケツに入れたホルマリンを電熱器にかけて、
くん蒸します。

この写真撮影後、蔵人S君は蔵人Y君と共に殺菌部隊として
突入して行きましたが、帰ってくると涙目で蔵人Y君に訴えて
いました。「まったく効果がないじゃないですか!!」と。
でも、蔵人Y君は涙目にはなっていませんでしたけどね。
さすが先輩です(笑)!

その後、本仕込み部屋の掃除です。

蔵掃除 蔵人S君 十九

熱湯が出る高圧洗浄機を使い、丁寧に壁、天井を
洗っていきます。
その後薬品を使い仕上げ拭きしていきます。

足場と床を、蔵人S君と私で洗浄している間、社長と
蔵人Y君はタンク洗い。
社長と蔵人Y君の身長は、ほぼ一緒の185cm前後。
6400Lタンクの中へはハシゴを使わず出入りできる
のです。
が、身長は一緒でも、年齢も体力も違います(笑)。
蔵人Y君がハシゴを使わずタンク洗いをはじめると、
何を思ったか社長もハシゴを使わずタンクの中へ入った
ものの、すっかりメタボになっている社長がタンクから自力
で出られるわけはなく・・・・

タンク洗い 社長 十九

タンクの中、頭がでているのが社長です。
蔵人Y君に「ハシゴ持ってきてぇ〜」の図です。

しかし、その間、鬼専務の一言。
「そこからでられなければ死んでしまうくらいの覚悟
をもってはいあがれ!!人間は死ぬ気になれば出来る!!」

タンク洗い 社長 十九

3度ほどトライして、生まれたての子馬か子鹿
のように腕をプルプルさせてようやく出られた図。

タンク洗い 社長 十九

トライする前にはタンクの中で滑って転び腰を強打し、
トライ中には足の指をタンクに強打したらしく、出られた
喜びと自分の体力の無さにしばし呆然の図。

タンクの出入りがなんなんく出来るようならメタボには
なってないですねぇ〜(笑)。


麹室改修後、蔵人S君、蔵人Y君の二人が、
何度も壁や床、天井を拭き上げておいてくれた
ので、今日は仕上げ拭きです。

まずは、酛場。タンクは蔵人S君が洗い、仕上げ
拭きを薬品で行っていきます。
蔵人Y君は酛場や作業場で使う物を洗ってくれました。

酛場 十九 酒母室

ピカピカです!!

麹室と酛場の間の洗い場兼作業場の仕上げ拭きが
終わると、洗って乾いたものを麹室へ入れに蔵人Y君
が登場しました。

洗い場 蔵人Y君 取り込み

手に持っている巻物はタンク保温用のマットです。

仕込み蔵 入り口 十九

2階から1階へ下りながら仕上げ拭きを行ってきましたが
ようやく、仕込み蔵入り口までたどりつきました。
「疲れた〜」と事務所で言ったら、蔵人Y君、S君に
「今日の前に何度も拭いていたから1階まで仕上げ拭きが
できたんですよ〜!まだ専務は昨日一昨日の2日間だけじゃ
ないですか!!」と喝を入れられてしまいました・・・

明日からはいよいよ本仕込み部屋の掃除にとりかかります。




酒造りの準備をはじめたわけですが、
蔵人S君と私の足のサイズが0.5cmほどしか
変わらないため、必需品の長靴がどちらのものか
分からなく、長靴の底を確認して履くようになって
いたのですが、そうそうそんな無駄な時間を使うのも
と思い、蔵人S君用にシールを作ってみました。

長靴 蔵人S君 豆

S君なのに『豆ーまめー』。
どうして『豆』なのか??
やることなすことがマメだからということではないのですよ。
なぜ『豆』なのかは、本人から聞いてくださいね。

なにはともあれ、これですぐさま判別できるようになりました!!
めでたし、めでたし。


いよいよ、21BYへ向けての仕込み前の大掃除が
はじまりました。

今週の週間天気予報では毎日『晴れ』マーク。
そんな貴重な日々なので、改修したばかりの麹室で使う
道具、布類の洗浄から。

洗い物 干し場 麹室

2階にある干し場です。
もう干すところがないほど、洗いまくっていましたよ〜蔵人Y君が!

今年は、蔵人S君という戦力がいてくれるので、気持ち的にも
体力的にもちょっと余裕がありますね(笑)。

蔵人Y君が洗いまくっている間に、私と蔵人S君の二人で麹室
の拭き上げ。
一人で拭き上げていた時は、3〜4日もかかっていたのですが、
今回は蔵人S君のおかげで、1日で終了!!

一人増えただけですが、とても効率良く仕事ができます!

昨日は、曇っていたので見ることはできませんでしたが、
今日は、オリオン座流星群見られるかなぁ?
次に見られるのはなんと70年後!!
自分が☆星になっている頃ですねぇ〜(笑)


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