今日も、麹くんたちの子守です。
夜中までの数時間もの間に、夕飯を食べ一息いれますが、
その後、♪か〜ぁさんがよなべをして、てぶく〜ろあんでくれた〜♪
の歌のように、蔵人Y君とS君が繕いものをしてくれます。

裁縫 蔵人Y君 米洗いライスロン

自慢じゃないのですが、通信簿の家庭科の欄では必ず「1」だった
私は、裁縫が大の苦手・・・
料理はいいのですけれどねぇ。
針を持って繕いものをしようもんなら、指先はなぜか血だらけに(笑)

独身の蔵人Y君もS君も、裁縫ができるので、大助かりです。
ただ、二人が繕い物をしていると、漁師が時化の日に魚網の手入れを
しているようにみえるのですよ(大笑)

そろそろ時間です!麹室へ行かなくっちゃ!!








麹くんたちが完成しました。

突き破精 総破精 出麹

黒い斑点部分がわかりますかねぇ?
これを破精(はぜ)といいます。

破精(はぜ)とは、日本酒の醸しの過程の中で製麹(せいぎく)、
ようは麹つくりの段階で最も重要視されるものなのです。
麹菌の菌糸が蒸し米に根つき、くいこんだように見える状態をいいます。
実際には、米のあちこちに出てくる白い斑点をいうのですけれどね。

この破精が、米粒の一点だけに生じているのか、あるいは全体に生じているのか
によってその後の米の溶け具合が異なってきちゃうんです。
そのため「どのような状態で破精が生じているか」を破精込み具合(はぜこみぐあい)
というわけなんですね。

破精込み具合によって、
突破精型(つきはぜがた) 破精が米粒の一点だけに生じた場合。
淡麗で上品な酒質に仕上がるとされています。
総破型(そうはぜがた) 破精が米の全体に生じた場合。
濃醇でどっしりした酒質に仕上がるとされる。

一般的に、突破精型は吟醸酒などに、総破精型は純米酒などに向くとされていますが、
そこは酒蔵のコンセプトによっていくらでも応用される範疇にある。

当蔵の場合も、右側から、突き破精、中間、総破精の麹。
どんな酒質にするのかで、3種類を使いわけているんです。
眠らず、丸2日間かけて麹はつくられます。
寝ていないせいなのか結構ハイテンション気味な私と蔵人Y君でU事工事ならぬ
「U事麹」を組んで栃木弁で会話しているのですが、蔵人S君も社長もまったくのってきません(笑)

疲れていっぱいいいぱいの時にこそスマイルで乗り切らないとね!
栃木弁はけっこう和むんですよ。イライラしたりすることがなくなりますからねぇ。


昨日の麹くんたちは、木製ベッドへ移され活動が活発
になってきています(笑)

麹 盛り ベッド

次の麹室での仕事まで時間があるので年に一度やってくる
ア・イ・ツの準備にとりかかります。

赤い十九 年に一度 クリスマス お正月

クリスマス、年末年始にお目出度い赤い瓶に入った
お酒です。
ある一手間をかけているので超数量限定なのです・・・

十九特約店までGo〜!(笑)


初蒸かし 甑 

蒸気がモクモクと勢いよく抜けていきます。
待ちに待った初蒸かしです。

蒸かしあがりは、なかなかいい感じの蒸かしでした!

蒸かした酒米は、麹になります。

種付け もやし 麹

麹室へ引き込み、麹菌(もやし)を振ったあとです。
米粒のまわりになにやらモヤッとしたものが見えますか?
これが、米粒についた麹菌です。

切り返し 麹 お休み中

麹くんたちも就寝中です(笑)


醸造祈願 神事 十九

親戚である神社の神主さんにお越し頂き、醸造祈願をして
頂きました。

神頼み!?が多い当蔵では、欠かせない行事です(笑)。

そこかしこお祓いをしていただき、安全に良いお酒が醸せる
よう、松尾の神様にお願いして頂きました。

その後、早速初洗い。
今年は、精米工場を変えてみたのですが、なかなか良い精米
に仕上がっているようです。

初洗い 洗米 吸水

目標吸水にビンゴ!!でした。
これも、ひとえに神様のおかげでしょう(笑)。

明日は、初蒸かしです。


明日からいよいよ仕込みがはじまります。
初めての麹室やら搾り機やら酵母やら・・・
初めてづくしが、てんこ盛り状態です(笑)
不安・・・ないって言えば嘘になりますが、
楽しみ〜♪って感じでワクワクしています。
う〜ん、これは小学校の遠足の前日の夜に
似ているかも(大笑)
怪我もなく無事美味しいお酒が醸せますよう
皆さんも祈っていてくださ〜い!


あの京都大学が授業で「社会常識」を学生達に教えるそうです。
「人間としての基礎的な教育」を重点におくとのこと。
日本の「ゆとり教育」の結果がここまでにしたのでしょうねぇ。

まぁ、ただ「社会常識」って学校側だけの問題なのでしょうか?

子供が一番最初に触れる「社会」というとまずは「家庭」という
ミニ社会なんじゃないですかねぇ。
父母がいて、祖父母がいて、兄弟がいて、ご近所さんがあって。
年配者には敬うということを特に誰に教えられるわけでもなく
肌で感じ取るといいましょうか・・・

もっとも、今の世の中「プライバシー」やら「個人情報保護法」やら
もあったり、あまり他人様とは関わりたくないとか、家庭内でも
親は親、私は私という観念が主体になっていますから、こういう
世の中になるであろうということは、数十年前から分かっていた
ことなんでしょうけれど。
残虐な犯罪も多い世の中ですが、一昔前は、ご近所さんが
気がついてということが多かったような気がします。

「ゆとり」という言葉の意味を間違えてしまったのかもしれませんね。
計算ずくで、心にゆとりがない、打算的でこせこせしている。
なんだか世知辛い世の中になってしまいましたね。

幸い、蔵人Y君もS君も心にしっかり「ゆとり」を持つ人間に育てられて
いるので、当蔵はせちがらくはないですよ!(笑)


酒米 搬入 美山錦

H21BYの酒造りに使う酒米が入庫しました!

いよいよ監獄生活いえいえ酒造り集中月間に入ります(笑)。

24日の大安に醸造祈願の神事を午前中行い午後初洗いです。



決算セールのご案内じゃあないですよ〜(笑)
当社は9月末が決算なので今月末までに申告しなきゃならんのですよ。
月末を間近に控え、ほぼ毎日会計事務所の担当者と電話の日々。
その都度パソコンの会計ソフトやらエクセルで作成した表と睨めっこタイム。
目はショボショボしてくるし、肩は凝ってくるし、そのうち頭が痛くなってくるし・・・
蔵人Y君から痛み止めをもらい服用。
事務仕事に、店番、酒造り、経営。
マルチにこなさなければ弱小蔵は生き残れません・・・
合間には来週ビン詰め予定のお酒のチェックをお願いしますと蔵人S君が
利き猪口にお酒を入れて持ってきてくれるので、利き酒を・・・
「誰か助けて〜!!」のオーラを感じとったのか、蔵人Y君が蔵人S君に
「今は話かけない方がいい・・・」「目をあわせるな!丸投げされるぞ」と聞こえ
ないように言っているようなのですが、ちゃ〜んと聞こえちゃっているんですよ〜!!(怒)
覚えていろ!いつかタンクに吊してやるぅ〜(大笑)


蔵人S君 3本しばり 奮闘中

蔵人Y君の指導の下、蔵人S君は一升瓶の3本縛りを
教わっているところです。

蔵人Y君は大変なスパルタ教育なのですが、右手には
竹の棒(通称:根性棒)を持っているのがわかりますか?!(笑) 
「グズグズするな!早くやれ!」とバシバシ竹の棒で叩いています。

蔵人S君 3本しばり 奮闘中

なかなか出来ない蔵人S君・・・

蔵人S君:「これでいいんですよね?」

蔵人Y君:「違う!!こうだ!」

蔵人S君:「最初に言って下さいよ〜」

蔵人Y君:「なにをぉ〜(怒)! 

蔵人S君:「すみませんでした 

そんな会話がほぼ毎日です。
これを蔵人Y君は、『かわいがり』ですよと言っています。
そんな『かわいがり』にもめげず頑張っている蔵人S君でした。(笑)




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