今日は、仕込み前の最後の日曜日。お天気も良かったので、大物のお洗濯にお布団を干し、部屋のお掃除に、お風呂にトイレのお掃除をしつつ、先日の地震で倒れた本棚を社長が片付けてくれたので大助かり!!
お昼になったので、二人で社長の同級生が打っているお蕎麦屋さんへ食べに行ってきました。
仕込みが始まると、そうそう二人で出かけるなんていう時間はありませんからねぇ。
で、明日からの仕込みを前に、機器類の点検や瓶詰めの準備、ラベル貼りをするため出社すると、社員Y君も来てくれていて二人でせっせと瓶貯蔵していたお酒をタンクにあけたり、機器類の点検や、ラベルを貼り、そのあと月末なので帳面仕事と請求書発行などをして、ただいま帰宅しました。
長年一緒に酒造りをしていると、「あれやった?」とか「やっておいてね!」などと言わなくとも先を見越して気づいてやることや考えることは一緒になるわけで、社長も会社の車2台のタイヤ交換をしたり、今日は3人それぞれ仕込み前にしておかなければならないことができました〜!
仕込みが始まると、出荷準備が一番時間がかかってしまうので、今日ラベル貼りが終えられてちょっと一安心です。
明日は、あれとあれをやって、あ〜して、こ〜してと盛りだくさんですが、なにはともあれ明日は初洗米です!


「罹災証明」というものがあるのですね。
はじめてその存在を知りました。
被害が自然災害によるものであることを、確実な証拠により確認することができる場合に交付してくれるものだそうです。
後になって、土蔵に入ったヒビは地震によるものではないと言われないよう、早めに証明書だけ発行してもらっておいた方が良いということで、長野市役所HPよりダウンロードし、写真をすべて撮って、建物配置図と共に支所へ提出してきました。
こういう突発的な仕事が入ると、仕込み準備もなかなかできずにおります・・・(汗)
12月1日から初洗米だというのに、準備はできているのか?と自問自答しております(笑)
案の定、社長がせっかく洗米用のお米を量って用意してくれたのですが、違うお米を量っておりました。
私が、社長に伝えていなかったのが悪いのです。もうバタバタです。酵母の準備は社員Y君に丸投げです。
こんな製造責任者でよいのでしょうか・・・(汗)
出荷準備も間に合っていないので、明日は自宅の掃除を終えてから出社してラベル貼りをしようと思います。
まぁ、どうにかなるでしょう!


朝の6:30頃に、まるで目覚ましかのように震度4程度の地震で起きるここ数日です。

先ほど、建築屋さんがみえて、建物の状態をみていただきました。
自宅三階は南西方向へ少し下がっているので建具もおかしくなってしまっているとのことですが、建具にゲタを少しはかせて対応すれば良いとのことで、大きな地震がきても倒れることはないだろうとのことでした。
また、売店兼事務所の建物や貯蔵蔵も、揺られて壁と壁のつなぎ目あたりにヒビ入ったので、建物自体に損傷はないとのことで地震がいつ落ち着くかわからないけれど、しばらくこのままで、1〜2年後になおしましょうということになりました。
やはりプロの方に見て頂いて、「大丈夫」という言葉をもらえると気持ち的にもとても楽になりますね。

ズレてしまったヤブタを元の位置に戻す作業が残っています。
こちらはフレームが曲がらないようにジャッキを掛ける位置が重要ですので、業者さんに聞きながらの作業になりそうです。
あとは、あの地震が余震ではなく本震であることを願うばかりですが、こればかりは地球に聞いてみなければわかりませんので、神のみぞ知ると言ったところですね。
あまりにも余震が多いので、緊急地震速報が流れる前に知る方法はないのかなぁといろいろ調べていたら、防災科学技術研究所というところで試験運用している、『強震モニタ』というものがありました。
22日の地震以降、試していますがかなりの確率で地震発生1〜2分前に地震がくることが分かりますので、身構えができます。
これから仕込みが始まりますので、「地震がくるよ〜」と構内放送できますので、今年はこのモニタが手放せないです!


 

 


「いい夫婦」の11月22日 22:11 携帯の緊急地震速報のあの音が・・・
社長はコンビニ勤務、私は愛犬と3階でテレビを見ていました。愛犬が天井を見上げ外の物音に耳を澄ませ始めたので、持病のてんかん発作かなぁと思い名前を呼んだその直後、地鳴りと共にものすごい早い横揺れが。
今まで体験したことがない地震の揺れでしたので、犬を抱え2階の義母のところへ行き、とにかく着る物を着せて手をとり外へ。
義母を一人にさせておくことはできないので、社長がいるコンビニ事務所へ行き、義母に愛犬を預け、その後も何度も余震らしき揺れが続いていましたが、とにかくお酒の状態や設備の確認をしたいと思い蔵へ向かっていたところに、社員Y君がやってきてくれました。二人で、とにかくお酒を貯蔵しているそれぞれの冷蔵庫へ。奇跡的に、1本も割れていなくて、今後の余震のために高く積んであるお酒をおろし、次は、洗瓶をパレット積みしていた貯蔵蔵へ行き、こちらも崩れることなく無事を確認。
それから義母と愛犬と共にテレビのある会社事務所へ移動したのですが、この建物が被害にあっていました。

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売店の棚に並べていたものは揺れ落ち割れていてガラスが散乱していました。
中味が入っていない見本瓶でしたので良かったです。
まわりを見渡してみると、

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壁という壁に横に亀裂が入っていました。

余震も続いていたので、朝になって明るくなってから被害状況を確認してみると、

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庭の灯籠やお稲荷さんの祠がズレて落ちそうになっていたり、土蔵壁に刺さっているチチが抜け落ちていたり。

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仕込み蔵の壁や瓶詰め場の天井のボードが剥がれ落ちていたり、搾り機がズレていたり。
搾り機も、お水を張っていたので片側が重かったのでこの程度のズレで土台から落ちなくて良かったのですが、水を張っていなければ軽いはずなので倒されていたかもしれないと思うとゾッとします(汗)。
同じ土地の上に建っている自宅も、食器棚から食器が飛び出し割れ、壁にかかっていた額は釘ごと抜け落ちていたり、仏壇の中のお位牌が飛び出していたり、本棚から本が崩れ落ちていたり、タンスがズレ落ちていたり・・・
なにより、建物がどちらかに沈んだのか引っ張られてしまったのかねじれてしまったのか分かりませんが、障子や襖がその役目を果たせなくなってしまいました。

尾澤家先祖代々の申し伝えで、自宅と店舗兼事務所が建っている土地の下は「地震の道がとおっている」ということで、自宅と事務所が激しく揺れるときは、両脇の土地に建っている仕込蔵やコンビニは被害が少なく、仕込蔵が激しく揺れるときは、自宅と店舗兼事務所は被害が少ないと言い伝えられています。
28年前の地震では、旧仕込み蔵のレンガ煙突が崩れ落ち被害が大きかったそうですが、その時自宅の被害はそれほどでもなく、東日本大震災の時は仕込蔵が激しく揺れ自宅にいた義母はさっき地震があったみたいよ〜程度でしたから、確かに地震の道がとおっているようです(汗)

来週からの仕込みに向けて自分達で修復できるものは修復し、建物は明日建築屋さんが来てくれることになっていますので診断してもらうことになっていますので、それから判断することになります。
社員2名を含め家族全員怪我もなく無事ですし、建物に若干被害がでたものの、この程度で済んだのも、20日に醸造祈願祭をしたばかりでしたので、松尾様が守ってくれたのだと思いますので、お供えしていた神器が割れてしまったので早速新しいものを購入してお供えしようと思います。

今日は振替休日ですが、私は売店、社員Y君は瓶詰め場、社員K君は仕込み蔵の片付けと修復作業です。

「信州新町」は合併したので「長野市」という大きな単位になってしまい、すぐお隣の合併しなかった「小川村」の情報はメディアなどで流れたり防災情報でも流れたりしましたが、こういう災害のときに「長野市」という大きい単位だけでなく合併した旧市町村単位でも情報が欲しかったですね。


さて問題です!いったいこれは何でしょうか?

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正解は・・・

お米を蒸かす『甑-こしき-』です。
弊社では、下にキャスターがついている移動式甑とよばれているものを使用しています。
で、何をしているのかといいますと、断熱マットを甑に巻き、甑の底にもマットを敷き詰めたところです。
以前から、蒸した時に給水が14%くらいになってしまっていて、甑肌とよばれるベタベタして蒸し米にはならないものの、
蒸した時の給水が10%が理想ですから、なんとかその数字に近くなるようにここ数年はいろんなことを試しています。
昨年は、減圧弁を設置しました。昨年のblogはこちら➞http://misuzunishiki.jugem.jp/?eid=952
減圧弁を設置したおかげで、吸水率は12%〜13%くらいになり少しだけ理想に近づけました。
よその蔵へ見学に行っても、高額な吟醸甑とよばれるものが多く、「具合が良いよ〜!購入すればいいよ」と言われますが、今ある物でが基本の弊社ではあまり参考にならないので(汗)、先生にいろいろ聞いてみました。
弊社のように悩んでいる蔵は多く、とある蔵で、金属甑に木で覆ってあげたら熱が逃げずに吸水率が10%になったとのこと。
木で作るのも時間がないので、ネットで検索していると、秋田県で天の戸を醸す酒蔵さんで購入された断熱マットが耐熱も兼ねていて良さそうだと思い、弊社も購入してみたのです。
『蒸し』は、本当に難しく、その日の気温・気圧・お米を甑に張る量など日々変わりますので、絶対的な経験値を増やしていくしかないんですよねぇ(汗)。
さてさて、26BYの蒸しはどうなることやら、楽しみ楽しみ♪


本日、親戚の神主さんによりH26BYを無事乗り切るために醸造祈願を行いました。

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毎年毎年、神頼み!?が多い当蔵では、絶対に欠かせない行事です(笑)。

そこかしこお祓いをしていただき、安全に良いお酒が醸せるよう、誰一人怪我することがないよう、松尾の神様にお願いして頂きました。

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身につけるお守りを全員に手渡し、醸造祈願の神事も無事終了。

あとは、お米の入荷を待つばかりです♪

 


また一人日本映画界から素敵な俳優さんが去ってしまいましたねぇ(泣)
高倉健さん、好きな俳優さんでした。
しゃべらずとも、その圧倒的な存在感で演技ができる数少ない俳優さんだったのではないでしょうか。
俳優という職業を、『生きるために出会った職業』と語られていらっしゃいました。
生きるために・・・私もこの言葉を聞いたとき酒造業という道を生きるために13年前選んだんだなぁと。
まだまだたったの13年ですが、酒造業をとおしていろんなことを学ばせてもらっております。
人を感動させられるような、勇気づけられるような、悲しみを希望にかえられるような、ちょっと背中を押してあげあたり、癒やしてあげられるようなそんな日本酒が醸せるよう、日々精進し、人生を愛する心、感動する心を養い続けたいと思います。
明日は、醸造祈願祭を執り行います。
いよいよ・・・26BYが始まります。

 


朝晩冷え込みがいちだんと増してきました。お布団が恋しい季節ですね!
今日は、東京の十九ファンの皆様にぜひとも行って頂きたいイベントのご案内です♪
できれば、私も行ってみたい・・・です(泣)
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東京都千代田区観光協会さんが主催される、『黄葉見酒まつり』。こよみざけと読みます。
靖国神社境内で行われるイベントですが、38都道府県から100蔵以上の蔵元から集まった日本酒が一堂に並ぶ飲み比べブースがあり、酒あて屋台という地域の美味しいもんをお酒のおともにできる屋台が10店舗並び、さらにさらに、
特別にライトアップされた靖国神社境内参道のいちょうの黄葉を愛でながら、黄葉見酒をお楽しみいただける大人のお楽しみイベントとなっております!

受付にて黄葉見チケットを2000円(税込み)で購入すると、5銘柄飲み比べできます。
番外編として、ほろ酔い気分でそのまま外濠公園までいくと、キャンドルナイトイベントも開催されておりますので、あたたかなキャンドルの灯りをお楽しみ頂けます。

そして、「黄葉見酒」といえば弊社の『SurLie』。蔵元完売している『SurLie』を出品しておりますので、まだ一度も呑まれたことがないという方、ぜひお試しくださいませ〜!!
詳細は、こちら➞ http://www.koyomisake.tokyo/
東京都板橋区成増在中のIさ〜ん、実況中継よろしくお願いいたしま〜す♪(笑)
寒くて外に出たくないというのであれば、頂いたとっても温かい帽子を貸しますよ〜(笑)


日本酒ブーム」、「日本酒黄金期」と今年は特にメディアも取り上げられることが多いですね!
「特定名称酒がなくなってしまったので早造りだよ!」とか「特定名称酒を増石だ」とか「設備投資したよ」という声を多く聞く中、弊社の平成26酒造年度は「減石」します!
威張って言うことではないのですが・・・(汗)

何年かに一度「日本酒ブーム」とよばれるものがありましたが、今回の日本酒ブームは本物!という声が多い中、追い風に乗って増石して売上を伸ばすことが蔵元として選択することが正しい道なのかもしれませんが、弊社のような小さな蔵にとっては、酒質を高めながら増石するということはそうそう簡単なことではありません(泣)。
まだまだ借金がある弊社は銀行からの融資はまったく受けられませんから、社長がコンビニで外貨を稼いでいますので、実質社員2名+私の3名のみで醸せる石数はおそらく80石ほど。まぁ、これが例えば瓶洗いや瓶詰め、出荷やラベル貼り、経理やお店番それぞれパートさんや社員が別にいれば、3名のみでももっと多く醸せるとは思いますが、なにからなにまでこの3名のみでとなると正直なところ今でもかなりいっぱいいっぱいなのです(泣)
 
同居している85歳になる社長の母も、認知症ではないのですが介護まではいかなくともそれなりに手がかかる年齢になりつつ、
先々月は顔から転び骨折こそしなかったものの顔面から首にかけて怪我をし、先月は着衣着火で左腕を深度2のかなりの火傷を負いまして、私が自宅に戻り義母の面倒を看る時間も多く、そうなると社員2名のみですべてをまわしていくことになってしまっております。

社員やパートを増やすといっても、過疎化が進む弊社のような地域では、「雇用する」ことも簡単なわけではありません。
旧長野市内から通勤するといっても、交通手段がバスもしくは車しかなく、そのバスも1時間に1本あるかないかで往復2600円はかかります。車で通勤といっても往復50kmは超えるわけでして・・・。
町内に移り住んでもらおうと思っても、町内にはアパートやマンションなんかは皆無に等しいわけで・・・。
そうなってくると、町内で雇用すれば?と思うのですが、これまた過疎化が進む町ですので若い働き手は少く・・・。
「人の雇用」という面では、将来的に会社で寮やアパートといったハードを考えていかないと厳しい感じがします。
 
弊社社員2名はこういう状況下でもがんばって仕事をしてくれますが、それでは体力&精神的に厳しくなるのは当たり前・・・。
お酒は人が醸す」ものですから、「人」の質が下げれば当然「酒質」も下がります。
そういう事態はどうしても避けたい・・・
そこで減石することを決めた次第です。
増石するためには、これからの数年で雇用問題のほかにも酒米の安定生産をどうにかしていかなければならないと思います。
ただでさえ、少ない生産量なのにさらに減石ともなれば、離れていくお客様も多いかと思いますし、そうなれば経営的にも厳しくなるかもしれません・・・(汗)。
それでも酒質をあげながら増石していかれるようにするため、いろんな面で整えなければならない数年間?になろうかと思います。

どうか皆様ご理解のほどをよろしくお願いいたします。
そして、見捨てることなく「十九」をご愛飲くださいませ〜!!

 


所ジョージさんの「ダーツの旅」が、なんと信州新町にやってきた!・・・らしい・・
しかも、ふなっしーと共に・・・
今日は、隣町へ行ったりいろいろ忙しく情報が入ってきたのが夕方(泣)
12/3放送だそうです。
社長が卒業した小学校がでるそうです。
よかったら皆さんみてくださいね!
ふなっし〜に会って、できればめん子ちゃんと一緒に記念撮影して欲しかった・・・(大泣)
 


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